7つの神器とセクターカップリング──「シン・オール電化」を構成するもの
前回は、Sカーブと効率革命によって、なぜ化石燃料文明が終わりに向かうのかを見た。では、その次に来る文明は、いったい何で構成されているのか。
答えは、単一の技術やシステムではない。太陽光、蓄電池、EV、ヒートポンプ、水電解装置、パワーエレクトロニクス、そしてデジタル化とAI。これら7つの基盤技術が、相互に結びつき、一つのシステムとして動き出したとき、初めて新しいエネルギー文明が姿を現す。
答えは、単一の技術やシステムではない。太陽光、蓄電池、EV、ヒートポンプ、水電解装置、パワーエレクトロニクス、そしてデジタル化とAI。これら7つの基盤技術が、相互に結びつき、一つのシステムとして動き出したとき、初めて新しいエネルギー文明が姿を現す。
飯田哲也(イイダテツナリ)
2026.03.16
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ここでいう「7つの神器」は筆者による整理だが、国際的にも、電力・蓄電・電化・柔軟性・デジタル制御を組み合わせてエネルギーシステム全体を再編する方向性が強まっている。IEAはこれを「Age of Electricity(電気の時代)」として捉え、Emberは太陽光・風力・蓄電池・EV・ヒートポンプ・電解装置などを束ねて「electrotech」と呼んでいる。[1-2]
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- 1)「シン・オール電化」を支える7つの神器
- 2)蓄電池──「電力システムの新OS」
- 3)EV──「移動する蓄電池」がグリッドに接続される
- 4)デジタル化とAI──エネルギーシステムの「頭脳」
- 5)セクターカップリング──部門をまたいで全体最適をつくる
- 6)エネルギー民主主義──権力の分散化が始まる
- 7)エネルギーのインターネットが生まれる
- 今日のまとめ:3つのポイント
- 次に見るべき3つの指標
- 1. 定置用蓄電池の価格と導入量
- 2. V2G・VPPの商業化規模
- 3. 部門横断的な電化率と需要側柔軟性
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